●CD10枚組、解説書付 ◆推薦のことば： 宗教学者　山折哲雄 氏 　世界の古典『源氏物語』の全篇を、わが国ではじめて「京ことば」の現代語に翻訳するという大仕事を、たった一人でやりとげたのが中井和子さんである。中井さんは長らく京都府立大学で教鞭をとられた国文学者で、先年亡くなられたが、その間「源氏」の物語世界にもっとも近い京都の「御所ことば」を丹念に録音採取し、まことに困難な基礎作業を通してこの研究を遂行されたのである。 　その現代京ことばの朗読を聞けばたちどころにわかるが、時代や文法の壁を一挙にのりこえ王朝時代にいつのまにかわが身をすべりこませていることに、誰しもが気づくであろう。与謝野晶子訳や谷崎潤一郎訳といえども、ついになしえなかったことである。 　これからの「源氏」研究、そして何よりも若い世代にむけての「源氏」教育にとって、この中井さんの仕事ははかりしれない重要な道標の役割をはたすであろうと、私は思っているのである。 ●収録時間 ・ディスク１：約65分 ・ディスク２：約56分 ・ディスク３：約55分 ・ディスク４：約64分 ・ディスク５：約59分 ・ディスク６：約58分 ・ディスク７：約53分 ・ディスク８：約57分 ・ディスク９：約53分 ・ディスク10：約52分 ●内容紹介 日本が世界に誇る長編小説『源氏物語』。でも原文を読みこなすのはなかなか大変です。そこで京都生まれの国文学者中井和子氏が15年の歳月をかけて現代京ことばに翻訳。それをもとにＫＢＳ京都ラジオが、北山たか子さんの語りの力を借りて朗読番組に。平安時代の雅な王朝文学の魅力を生き生きと伝える、「京ことばで綴る源氏物語」が誕生しました。 ●セット内容 ・ディスク１ 　紫の系譜／桐壺・若紫 ・ディスク２ 　日の宮と月の女／紅葉の賀・花の宴 ・ディスク３ 　女の業と悲しみ／葵・賢木 ・ディスク４ 　須磨流謫／須磨・明石 ・ディスク５ 　盛儀・死・密奏／絵合・薄雲・朝顔 ・ディスク６ 　六条院の栄華／初音・胡蝶・野分 ・ディスク７ 　因と果／若菜（上・下） ・ディスク８ 　六条院の凋落／柏木・鈴虫・御法 ・ディスク９ 　運命の出あい／橋姫・椎本 ・ディスク10 　二人の貴公子のはざまで／浮舟 ■中井先生と北山さんのプロフィールこちらから↓ https://jpculture.jp/instructor/